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総集編-横浜Farout Liveレポ

2008.02.15

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翌日から忙しかったため、ライブレポート簡易版で済ませていましたが、前回の日記のとおり、12日火曜日の関内ファーラウトライブだったので、レポ総集編と、後半、ジャズ鬱病のエッセイ(笑)をお送りします。

2ステージ演奏

1 Alone Togather (
2 Body And Soul
3 Wave (
4 Blue Monk (

5 Memories Of You
6 My Romance (
7 My Funny Valentine (
8 Solar (
9 Ending Straigt No Chaser

今回はビデオカメラXactiを買ったので、ほんとに実用になるか初めて使用。マリーさんがお客さんできていて、カメラ位置を提案いただき、Audio Technicaのステレオマイクを譜面台にガムテで固定して撮影(ちょっとオンマイクすぎた)。

しかしドラムのなか~や君が完全死角、またフルートソロが終わり私が袖に引っ込むと、私が邪魔してピアノソロを取る阿部さんが見えなくなる出来映え。

YouTubeは10分制限があるので、どの曲も全編をお送りできないのが残念ですが・・・・。

Alone Togather

Wave

Blue Monk

My Romance

Solar

Ending Straigt No Chaser

ミュージシャンには、音楽すればするほど楽しいというタイプと、そんな人がいるのがとても信じられない苦しむタイプがいるのですが、私と阿部さんは、間違えなく後者。じつは、ピアノの阿部さんと私は誕生日が一緒。私は親父とも誕生日が一緒なので、この惑星直列はけっこうすごいかも。

阿部さんに会うたびにうつ病の調子を聞かれる。調子のいいときと悪いときの波が激しいというと、阿部さんもしかりだという。しかも、調子がいいと演奏が突き抜けてすさまじくなるのだけど、そうなったときでも「入り込め」てはいないで、後のリバウンドが激しいという。

さらに不調の演奏のときに限って、お客さんがいい反応だという。たぶんブラックなオーラがでてるからで、それがジャズに聞こえてしまうほど、ジャズは病的だと阿部さん。近づかないほうがいい音楽だと笑う。

このあたり、欧米だとまず間違いなく100パーセント、ドラッグに頼るのだが、そうしない日本人は器用タイプと、うつ病タイプに大別されてしまうのだろうか?

翌日、六本木のボディーアンドソウルに北條直彦さんのライブに小野さんと車で行く。道中その話でもちきりになる。小野さんによると、発狂する前、ピアノを狂ったように弾いていて、いろんな音を探る。そういう行為をひたすら続けると、自分で思いがけない音が出て、それにまずは驚き、陶酔する。それをさらに敷衍させていくという行為を続ける。しかしその反動は恐ろしい。阿部さんはもっとをそれをやり続けたタイプに間違いない。日本にもこういうタイプのミュージシャンがいるとは、という。

北條さんのライブは、7時に店に入ると、いつもはやらないリハがぴりぴりムード。リハを携帯撮影したらギャルソンが飛んできてミュージシャン撮影は事務所から禁止されてるのお告げ。ブルーノートよりぴりぴりしている。

ベースの鈴木良雄さん、ドラムの村上寛の表情も硬い。リハが終わり、北條さんと雑談しても、いつもはゲスト参加を誘われるのだが、今回は話がそちらに転ばないから、遠慮させていただく。たぶんブッキングもすべて事務所を通しているはずだからだ。北條さんも緊張からか、水割りを飲みまくっている。

北條さんのライブは、1セット目は表情が崩れない堅い演奏だった。しかし2セット目はリラックスしはじめた。私はベースかぶりつきの位置で見ていたのだが、後半は身体が動いて止まらない。おまけに北條さんや、鈴木さんと目が合ってしかたがない。私の身体のスイングが的確すぎるからか? 鈴木さんのベースはオーソドックスだが、コンコンと音に芯がある独特な音色だった。

終わると、すぐにベースを、ボウヤが片付けにきた。ミュージシャンは片付けないのだ。帰り支度が整った鈴木さんが、座ったままだった私に握手をしによってきてくれた。身体のスイングが目を引いたのだろう。

さて、その北條さんも、メルドーの目はいっているという。つまりドラッグと無縁なジャズは存在しない。日本だとまずアル中だ。それを手放したら(つまりコーラ中毒の私なぞは)、あとはやればやるほどリバウンドの鬱病がまっている。

ファーラウトライブ、終わって談笑していたのだが、片付けも終わり店を出ようとすると、車できていた阿部さんがリバウンドがでないように、缶コーヒーをのみつつ家に早く帰るという。たぶん数日は起きれなくなるだろうという。

今回の演奏、マリーさんの目からは私が絶不調にみえたらしい。そのとおりで、やっていて入り込むまでいかなかった。リバウンドもそれなりにきていて、じつは今あまり元気がない。それにしても、こんなライブを毎日のようにやってたら、たぶん寿命なんてあっという間というのが実感だ。

音楽を楽しむ境地は神のみぞしる。とはいえやめられない。麻薬が音楽なのか、音楽が麻薬なのか・・・・。小野さんによると、ショパンだかの時代も、当時の作曲家は、昼すぎにおきて、練習や作曲をして、夜8時ぐらいに音楽会にいき、夜中にどっかで外食をして、朝寝る生活だったそうで、音楽とはそもそも不自然なものだという。そのとおりなのかもしれない・・・・。